脳溢血で倒れて、2ヶ月後には、ほぼ正常に!
ロックダウンが始まって2ヶ月が過ぎましたが、まだ緩やかなロックダウンが続くマレーシアです。なので、3月中旬から、政府複合クリニックでのボランティアはずっと休みです。
このクリニックの代替治療センターで働くメンバーは医者も、施術者たちも無料で奉仕しています。
上記の動画は、そのクリニックで旧正月のときにセンターのディレクターのタン大師がみんなにお年玉と縁起物のみかんを渡しているところです。コニー師と私のマスクの着用スタイルはお見逃しください。(笑)この日、私は白衣を忘れてクリニックへ。(汗!)なんでこの動画をUPしたかと言えば、私の右横に映っているのが、Gさんでこの記事の主役です。
Gさんは、中華系マレーシア人で70歳になったばかりの男性です。12月の初めに脳溢血で明け方、トイレに立ったときに転倒、意識不明に。奥さんが、すぐには救急車を呼ばず(!驚)、代わりに呼んだのが、中医学の鍼治療の先生でした。瀉血をしてもらい、鍼治療をしてから救急車で病院へ。
普通なら、一刻を争うのですが…
ところが予後も良くて、わずかに後遺症として残ったのが、右側の腕と脚が不自由なこと、舌がもつれること、おむつをしなくてはならないこと、自力では立てない、ほぼ歩けない(最初は車椅子でした)状態でした。退院してからすぐに、この代替クリニックへ。つまり脳溢血で倒れて1週間後には、私の働くクリニックへ。
私がGさんの担当になったのですが、長身で身体が大きいので、ベッドに上げるのも重労働です。幸い、彼は上半身はかなり自由が効いたので、助かりました。
鍼治療の瀉血が効いたのか、本当に麻痺の度合いが軽いのです。それには驚きでした!
最初は、動きが限られていたので、身体が動くように、まずは身体のエネルギーを整えてブロックされている箇所をすべてクリアにして行きます。それから、ひたすら百会と下丹田からエネルギーを注ぎ入れました。彼が大汗、それも顔からは脂汗をかき始め、驚きでした。それとベッドから起き上がろうとして、顔面蒼白… 私もドッキリ!
フラフラとして車椅子へ。大丈夫かな?と思いましたが、後日語ってくれたことによると、あまりにも大きなエネルギーが入ってきたので、対処しきれなかったそうです。
それ以来、「ローズにエネルギーを入れてもらわないと1週間もたない」と言っていただいて…私がいない週が2度あったのですが、「やっぱりローズじゃないとダメだから、よろしく!」と言われました。
最初のころは、いろんな不定愁訴があって、「あっちがダメ、こっちが痛い。こちらの自由が効かない」と、いろんな問題があったのですが、最初の頃の一番の問題は夜、眠れないことと、トイレに頻繁に起きてしまい(4,5回)、そのたびに奥さんも起きなくてはならないので、彼女の身が持たないとも… 苦笑
ひとつひとつ、治すことにしました。まずは、不眠症と頻尿の問題。
不眠症は3週間(1週に1度しか施術出来なかったので)かかりましたが、夜通し眠れるようになったのは4週目でした。頻尿は、最初は4~5回が、3回程度に減って、これも1回に減りました。夜寝られるようになると、今度は身体も休まり、体力も付いてくるので、右手脚の麻痺を取ることです。
エクササイズや呼吸法も教えて、ちゃんとやるように指示。最初は私の言うことを聞かなかったGさんですが、気功で身体が落ち着いて来ると、ちゃんと呼吸法などもするように。そうすると、四肢にも酸素が行き渡ったのでした。最初は右脚に変化が!歩行器から、今度は杖だけで歩けるようになったのです!!!これには私も、周りのみんなも驚きました。そうなると自力でトイレに行けるので、おむつも必要がなくなりました!素晴らしいですね~。
発作が起こった後にすぐに気功や鍼治療、リハビリをして70歳にも関わらず、こんなに早い回復がありました。
自力で歩けるようになったら、今度は右腕と右手です。手首の硬さがありましたが、少しずつ改善して行きました。6週目には、なんとウキウキして入って来たGさんに尋ねると、庭の草花や野菜の手入れが出来るようになったそうです!ハサミが良く使えずに、左手を添えないとダメ!なんて文句言いましたが、そんなことは小さなこと。ハサミを持って、左手の支えがあったとしても使えるようになったのは、すごいことです。
話し方も最初は間延び、ろれつが回らないということもありましたが、いつの間にか改善。最後の頃には、きちんと彼の話すことが分かるようになりました。最初は水も口から溢れるし、食べ物も固形物が食べられなかったのに、不思議なことに1ヶ月半も経ったら、柔らかく準備された食事が自分で食べられて、咀嚼もきちんと出来るようになったのです。最初は赤ちゃんのように、奥さんに柔らかいお粥や、離乳食のように潰したもの、クタクタに煮たものなどを食べさせてもらっていたのです。水を飲むのも奥さんの介添えがないとダメでした。
こんなに早く回復するものなんだな、と深く感動したケースです。
彼の場合は、素晴らしい腕の鍼治療師がいたこともあって、早め早めにリハビリ、気功と治療を受けて、目覚ましい回復を遂げたのでした。
反対に同じ脳溢血や脳梗塞などで麻痺した場合、3ヶ月以上経ってしまうと、なかなか良くならないです。時間がかかります。以前、6年前に脳卒中で倒れた患者さんは、自分の努力もあって、4ヶ月でかなりの改善を見ました。でも、やはりGさんのようには、ほぼ完全には回復しませんでした。
このGさんの例は、何事でも躊躇せずにすぐに施術を受けると、めざましい回復力を見込めるという一例となりました。Gさんは、「ローズはパワーが(他の気功師と)違う!」といつも褒めてくれたので、私としても嬉しかったです。施術師と、患者の相性が良かったのだと思います。
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